お見舞い

 ゲンノショウコ


94歳の伯母が緊急入院し、母と待ち合わせしてお見舞いに行く。
その伯母と同居していた91歳の伯母はすでに老人ホームに入所。
駅に従姉妹夫婦が迎えに来てくれた。
従姉妹とは小さい時に会ったらしいけれど私は記憶がない。
それでも母とは伯母のことで連絡を取っていて私も近況を聞いていたので打ちとけた話が出来た。


心臓で入院した伯母もすでに集中治療室から一般病棟に移り18日間の入院で土曜には退院できることになった。
94歳でのこの回復は奇跡的だそうだ。
伯母とは時々私の実家に遊びに来ていて偶然一緒になったりしていたのですが、
真っ白な頭になった私がわかりにくかったようではじめじーっと見つめていた。
しっかりしている伯母も少しづつ物忘れの症状が出て来たようだ。


そこから車で10分位の老人ホームに従姉妹の母親の伯母に会いに行く。
ちょうど昼どき10人ほどで食事中、
多分母も私も叔父のお葬式以来だと思うので23年振り、
どの人が伯母だか始めはわからなかった。
痴呆が進んでいる伯母は調子のいい状態の時は少し話が繋がる事があるけれど、
今日は悪く妹の母の事もわからなかったようだ、
自分の娘もわからないのだから仕方のない事だ。
それでも、4人も自分に会いに来てくれた事は理解できるらしくニコニコしていた。
今は元気な母もこれから行く道、物忘れも多くなっている様子、今のうちに精々親孝行しておこう。